八王子城山 戦国時代への山旅
4/2。
前から行ってみたいなと思ってたんだけど、タイミングが合わず今回が初になりました。
八王子城は、山そのものが要塞になってる山城で、日本100名城にも選ばれているらしい。つっても城自体は存在してなくて、ここに本丸がありました。ここに門がありました。っていう想像して楽しむ非常にマニアックな世界。
今回の同行者のモリヤくんは、戦国時代に特化した歴史マニアで、戦国時代の事を語ってる時の彼は、ホントにいきいきしています。
なので、彼は、山登りっていうよりは、完全に八王子城址狙い。
そして彼は、今回が初山登り。戦国時代というエサで釣って、山登りの世界に引きずりこんでやろうと思います。
朝9時半に、八王子城址の駐車場で、モリヤくんと待ち合わせ。
今日は、1日晴れるって予報だったんだけど、曇ってます。
前にも登山口までは行ったことがあって、そのときにも感じたんだけど、なにかおどろおどろしい雰囲気があります。
戦国の世に散った歴史が、そう感じさせるのでしょうか。
しばらく行くと、こんな石垣が積んでありました。
柵門跡。
ここに柵門があったらしいです。
どんどん行きます。
危険地帯ではしゃぐモリヤくん。
九合目の標識。
このあたりで、絶景が広がります。
天気が良ければ、房総半島のほうまで見渡せるそうですが、今日はダメでした。
昔々、妙行というお坊さんが、この山で修行していたところ、牛頭天王という神様が8人の王子を伴って現れたそうです。
で、その八王子権現を祀ってある神社。八王子の地名の元になった場所です。
そして高尾の山といえば天狗。
本丸趾。
拝むモリヤくん。
この時何を拝んでいたのか聞くと、何も考えてなかった。形だけだよ!とさわやかに答えたモリヤくん。
で、ここからさらに奥に行くと井戸があった。水はでたけど飲めるのかは不明。
八王子城天守閣趾。
きっとここでも凄惨な闘いが繰り広げられたんだろうなと思いました。こんな山の中で。
そして、城址をめぐる山行は、とりあえずここまで。
ここからは、純粋な山登りになります。
城址抜きで、山登りだけでみても、いろんなコースがあって、なかなか楽しめるなと思いました。
大樹。
この木も戦国の世を見てきたのでしょうか?
そして富士見台という今日の標高最高点。
ここでラーメンとおにぎり。
富士見台から見る高尾山。
下山!
下山ルートは、山と高原地図の破線ルートで行こうと思ったんだけど、地図にのってない方に標識がでてる。面白そうなので標識にしたがって行ってみた。
踏み跡がほとんどない、これ道なのかなーという感じの道だったけどなかなか面白かった。
姿はちょろっとしか見えなかったけど、猿が何匹かガサガサしてた。
モリヤくんも、ドラゴンクエストみたいだと言って、このプチ冒険を楽しんでいた。
で、下に降りて、また城址めぐりです。
御主殿の滝。
悲しい歴史が刻まれた場所のようです。
御主殿趾。
ここが主城で、北条氏照が暮らし、政を行った場所のようです。
八王子城の山城とは、まったく趣が違っていて、山城の戦に特化した野卑さや、質素さはまるで無く、殿様の暮らしが想像できるような悠然とした空間でした。
虎口と呼ばれる御主殿の出入り口。
石造りの階段に衛兵が立ち、この奥の贅沢空間を守っていたことが想像されます。
400年前から残る石垣らしいです。
ここで一旦解散して、湯ったり館という風呂屋に、夜、再集合。
ここからクリコ、ヨッシーも合流します。風呂部です。
この風呂屋は、温泉ではなく、八王子市の清掃工場で出る熱を使った、沸し湯の風呂屋です。
温泉だろうが、温泉じゃなかろうが気持ちよければオッケーです。
今回の山城をめぐる山行、今ここにあるもの全てが、歴史の上に成り立ってるんだという、夢のようなうつつのような感覚で歩いてました。単純に山登りを楽しむだけでなく、こういうのも面白いなと思いました。
モリヤくんの歴史解説が、また面白くて、まるで見てきたかのように語るのですが、自分でそれに気づき、らしい!らしいよ!と最後につけ足すのが面白かった。
以上、戦国の世に想いを馳せる山旅でした。