山梨県立美術館 美しき山の絵
昨日、山梨県立美術館で見た山田敬中という人の屏風絵。
よかったなー、もう一回見たいなーと思ってネットで探したんだけど、まったくヒットせず。
クリコに話したところ、見たいというので、今日もう一回行くことに。
出かけるときは雨が降ってて、今日1日雨だろうと思ってたら、笹子トンネルを過ぎると完全に秋晴れ。
昨日の帰りも、笹子トンネルを境に完全に天気が変わった。不思議だ。
セレブピカソ様は、特別展示なので、常設展示料金プラス1000円。だから今日はパス。
でも、ピカソ以外は、全部見れる。ミレーも、もちろん見れる。順番にミレーから見ていくけど、目的は山田敬中の朝霧一本なので、ついつい早足になる。
この朝霧というタイトルの屏風絵。
浮世絵師、日本画家である山田敬中という人の大正2年の作品。
僕が山に行くようになって感じてる山の美しさそのままが描かれてる。
強い自己主張や、大きくデフォルメする事も無く、どちらかといえば、淡々と素直に、見えるままを描いた感じ。
まず朝霧という美しいタイトル。それを表す靄がかった繊細な山の景色。
山間の谷にかかる橋を渡る馬と人。
前を行くのは、腰の曲がったお爺さん。
お爺さんが引く馬の背には、大きな荷物が乗っている。
後ろを行くのは息子なのか。
やっぱり大きな荷物を乗せた馬を引いている。
橋の右手は断崖で、水が染み出している。
橋の左手は草原が広がっている。
奥には、おりかさなる山々が、霞みの向こうにうっすら見えている。
岩肌の陰影、サラサラ流れる川の音、鳥のさえずり、朝日の中霧がゆっくりと動いていくところとか、風で揺れる草木の小さな音や、そういうのがアニメーションのように、今にも動き出しそう。
山田敬中という人自体、すごく情報が少ないので、どんな人なのかよくわからない。
ポスターや、ポストカードにもなってないし、ネット上にも一切でてないので、この絵を見るには、山梨県立美術館に行って見るしかない。
山が好きな人はぜひ見てください。
クリコが描いてくれた朝霧のイメージ画。
甲府の駅の近くのパン屋で、パンを買って、美術館に戻って遅い昼飯。
野外イベント会場から、なにやら音楽が聴こえるので、それを見物しながらパンを食う。
秋晴れのもと、昭和歌謡や、ジャズを演奏するバンド。
気持ちよくてうとうと。
公園内で日向ぼっこしてた白猫。うちのミルクによく似てる。
しめに勝沼にある、ぶどうの丘の風呂屋、天空の湯。
露天風呂からながめる、甲府の街の夜景が美しかった。
また忘れた頃に朝霧見に行こう。